受注生産による印刷物は、「作成数量」が多くなるほど概ねその「単価」は下がります。数量が２倍になっても単価が下がるためご購入金額は２倍にはなりません。
これは、製作費用には作成数量によって変動しない費用と変動する費用があるためです。

　【作成数量により変動しない費用】製版費、印刷機や加工機の準備・調整費

　【作成数量によって変動する費用】用紙等材料費、印刷や加工の運転費、梱包費

これらの合計が製作費となるわけですが、作成数量が多くなるほど製作費中の変動しないコストの占める割合が低くなっていくため、製作費を作成数量で割った「単価」は下がります。そして作成数量がある程度以上増えると、変動しないコストの割合が充分に小さくなるため作成数量と製作費はほぼ比例し「単価」の変化は徐々になくなります。

逆に小ロットの製作では、製作費の大半を変動しないコストが占めますので作成数量の違いによる差はほとんどなく、１冊作っても５冊作っても製作に必要な作業時間は同じであることもありご購入金額はほぼ変わりません。

あらかじめ大量に製作することで価格を抑え、不特定多数に一定単価で販売する「既製品」と「受注生産品」との最たる違いのひとつかと存じます。