糊製本【のり・せいほん】

複数の伝票を一定数量でまとめて「1冊の状態」にする製本方法の一種で、側面(背中部分)での糊付けのみで固定する製本方法です。
書籍製本の分野でいうところの「無線綴じ」にあたりますが、伝票類の場合は1冊の中から伝票を切り離すことが一般的ですので、手で糊付け部分をはがすようにひっぱって切り離すことができるような糊の強度になっています。
「綴じしろ」部分がありませんので、伝票デザインでサイズ全体を有効に使えます。
表紙・裏表紙を付ける場合はそのままではすぐとれてしまうので背中部分を囲うようにコの字に紙製のマーブルテープを貼り付けて表紙・裏表紙を固定して仕上げます。
上から順番にはがすことに向いており、途中の伝票をはがすとその上の伝票の固定がもろくなりはずれやすくなってしまうため、控え等を1冊の中に残しておきたい用途には不向きです。
複写伝票の場合、1組分をはずしとった際にその1組分の糊もはがれてバラけてしまうことがあります。
ノーカーボン紙のみで構成された複写伝票なら、1組分をまずセット糊で固定してからさらに1冊の状態に糊製本することで1組分を比較的安定してはがせるようにした製本方法も可能です。

伝票印刷用語集