こちらでは、伝票印刷について当社がお客様より承ることの多いご質問と、その回答を掲載いたします。 以下の内容と一致する疑問をお持ちの方はご参考ください。 また、以下の内容以外でご質問やご不明な点などございましたら、お気軽に当社へお問い合わせください。

その他

伝票の数え方(単位)について教えてください

伝票には1枚のみで構成されたものから複写式伝票など複数枚で構成されたものがあり、またその形態はひとつひとつが独立したもの、複数をひとまとめにして製本したもの、連続してつながったものなど様々な種類があります。これらは利用者様のご使用環境や利便性を考慮してお選びいただくことができますが、製造業者とのやりとりの中で数え方や単位の解釈に違いがありますと正しい構成や数量が伝わらなくなってしまいます。
そもそも印刷とは「同じものをたくさん作る」ことですので、同じもの=最小構成単位と、たくさん=それをいくつ、作るのかを正しく共有する必要があります。
伝票印刷の分野での一般的な表現は次のとおりです。


【ひとつ分の構成】
1枚のみの伝票は単純に「1枚」ですが、複写伝票の場合は注意が必要です。複写が1枚とれる伝票を「1枚複写」の伝票とは言わず、オリジナル1枚+複写1枚の合計2枚あることから「2枚複写」と言います。同様に複写が2枚とれる伝票ならオリジナル1枚+複写2枚の合計3枚で「3枚複写」と言い、複写が何枚あるかではなく、何枚で構成された伝票かを表します。すなわち「○枚複写」という言葉は、○枚の複写がとれる伝票という意味ではなく、トータル○枚で構成された複写がとれる伝票、という意味で解釈するとわかりやすいと思います。
複写の枚数のみをカウントすると「1枚複写」と「1枚の伝票」が紛らわしくなりますし、こうすることでトータル何枚あるのかが直感的にわかります。


【仕上り形態・単票】
伝票のひとつひとつが独立した単票の場合、最小単位は1枚のみの伝票は「1枚」、2枚以上で構成された複写式伝票はそのひとつ分が「1組」です。
そしてその最小単位ごとにバラのままか、複数をまとめて製本する形態があり、通常、作成数量は最終的な形態での数量をいいますので、次のようになります。

 ・バラの場合 1枚の伝票 → ○○○「枚」
        複写式伝票 → ○○○「組」または「セット(=set)」

 ・製本の場合 1枚の伝票 → ○○「枚」綴りで1冊 × それを○○「冊」
        複写式伝票 → ○○「組」綴りで1冊 × それを○○「冊」


<補足> 複写式伝票を製本する場合、1冊に「紙が全部で何枚あるか」で表すことはありません。
例えば、2枚複写の伝票を50組で1冊に製本する場合、1冊の中に存在する紙の枚数は2×50=100枚になりますが、これをもって「100枚で1冊」と表現すると「2枚複写×50組」なのか「4枚複写×25組」なのかどちらも合計100枚なので区別がつきません。また、複写式伝票は1組内の枚目によって使用する用紙の種類自体も異なりますので必ず「○枚複写×○○組」で1冊を把握する必要があります。

単位となる「枚」「組」「冊」を意識して使い分けるとわかりやすいと思います。


【仕上り形態・連続伝票】
連続的につながった状態の連続伝票は1枚のものも2枚以上の複写式のものも「セット(=set)」で数えるのが一般的です。複写式ではない1枚構成のものは「~セット」ではなく「~枚」と数えるのが自然とお感じかもしれませんが、例えば1箱に1,000セット入った連続伝票をジグザグに折りたたまれた状態から折りを戻して伸ばせば極端に細長い長方形の1枚の紙であり、これを1,000枚とカウントするのも違和感が残ります。


その他、巻取り紙のものは「~ロール、~巻」、帯止めのものを「~束」など形態により独特な単位もあります。
ただ、伝票印刷の分野では、新聞や書籍等で用いる「部」や「頁」はあまり使いません。
「部」は、「組」の意味とも「冊」の意味ともとれ紛らわしく、「頁」は通常、1枚の紙の表裏で2頁分になるため枚数のカウントに向かないからです。